養寿院は、曹洞宗に属し山号を青龍山と称する。
寛元二年(1244年)、秩父平氏の末裔、河越次郎経重公 (遠江守)が開基となり、大阿闍梨圓慶法印が開いた古刹である。
本尊は釈迦牟尼如来(華厳の釈迦如来)、脇侍に観世音菩薩・弥勒菩薩を配し、「三世佛」の扁額を掲げる。
開創当初は台密の寺(天台系密教寺院)であったが、天文4年(1535年) 時の住職 隆専上人が、曹洞宗太源派 下扇叟守慶和尚の道風を慕い、寺を付属し、禅宗寺院となった。
三世尭室存舜和尚の時代、徳川家康公ご来駕の折、御朱印十石を賜るなど、歴代川越城主の信仰も篤く多いに栄え、かつては曹洞宗専門僧堂(修行道場)として多くの人材を輩出した禅寺である。
本堂には、河越氏が新日吉山王宮に奉納した銅鐘(国指定重要文化財)があり、銅鐘の「池の間」に刻まれた”河肥”の文字は、川越の歴史上とても価値の高いものです。